重度自閉症児との向き合い方で大切な事【東田直樹君から教わった】

子供達の事

こんにちは、sallyです。

sally
この記事を書いている私は、自閉症児2人を育てるシングルマザーです。

・小学校5年生の特別支援学校の女の子
・小学校3年生の特別支援学級の男の子。

「特別支援の仕事をしているけど、自閉症児の子の対応がよくわからない」
「言葉でのコミュニケーションが取れない自閉症の子、どう対応してあげたらいいんだろう」
「喋らない自閉症の我が子、何をしてあげたら喜ぶんだろう」

支援の仕事をする友人から、こうした声を立て続けに聴いたので少し私なりに考えてみました。

今日は主にコミュニケーションが言葉で取れない「重度自閉症の11歳の娘」の話を中心にして生きたいと思います。

私自身も以前は(もちろん今でもあります)、言葉でコミュニケーションをとらない娘の気持ちを汲み取れず「どうしてあげたらいいのかな」って悩む事もあります。

でも、その事ですぐ誰かに聞いたりネットで情報を調べたりはしません。

なので、母親としての私に出来る、そして私が大切にしている対応方法をお伝えしていこうと思います。

※自閉症の事をネットで調べたり本で学んだり、支援のプロの様な方に相談すると、専門用語や形式ばった言葉や対応方法がでてきますが、ぶっちゃけそういった専門知識や長期に渡る経験は不要だなと思っています。大事なのは目の前のその事とあなたとの関わり合いです。

自閉症児との向き合い方で大切な事

結論:自分の意志で選択させてあげる事を目標にしながら対応する

障がいの有無にかかわらず、上手く自分の人生を生きている人は「自分の意志での選択」出来ています。

これって、障がいの有無にかかわらずとても大切な事なんじゃないかなあと思っているんですよ。

だって、当たり前のことだけれど、自分の人生を決めれるのは自分。

自分で決めると、責任も伴います。
その分、自分で決めた結果が納得いかなかったり上手くいかなかったとしても、人のせいには出来ません。

でも、障害のある子の場合に本人の事なのに他人が選択権を持ち、うまく行かなかったら本人に責任を負わせている姿をよく目にします。

そんな理不尽があってもいいのでしょうか?!

じゃあ、この子は選択ができなくてイライラしてしまうんだよって意見もでてきそうですが、じゃあ「選択できる人生に出来るように支援しましょう」って思うんです。

そのへんを、更に深掘りします。

コミュニケーションが取れない自閉症の子達

知的障害を伴う自閉症の子は、言葉でのコミュニケーションが取り辛い子が多いんですよ。

そのうえ「何かを選ぶ」ことが難しい場合も多い。 

「選ぶ事が難しいってどういう事?」と思うかもしれませんが、この子らは「好きなモノでさえ選ぶことが出来ない程に不安と恐怖の渦巻きの中」で生きています。

選ぶのが楽しくて仕方ない子がいる中で、好きなモノさえ声にあげることが出来ない子がいるなんて胸が痛い。
その、不安の渦のなかから救い出してあげたい…

もし私と同じ様に思えてきたのなら、まずこの子らの理解からはじめてみてください。

東田直樹君に学んだ「選択」の重要性

自閉症の支援に関わって居ると、多くの人がその存在を知る事になる「東田直樹君」。

彼も、言葉でのコミュニケーションの難しさを抱えている一人です。
そんな彼は、「言葉でのコミュニケーションが取れない人について」こんな意見を持っています。

文字や言葉でコミュニケーションが取ることができなくても
自分の意志で選択することができれば
「自分の人生を生きた」という感覚を得やすいのでは

実際に東田君は、自らが出版した書籍の中で「上手く言葉が出なくて、多くの事を諦めてきた」とも話しています。

それを聞いて私は、良かれと思って先回りしていた自分の行動を、考え改めるようになりました。

具体的には
「娘は障害のせいで、選ぶことが難しい」
「選ぶのに時間がかかるから、支援する側が選んであげなくては」
「選ぶとイライラするから、それを避けてあげるために私が決めておこう」と。

いやいやいや…。
障がいがあってもなくても、自分で何かを決めていくって大事ですよね。

東田君自身も、(こちらのYouTube動画の4分40秒頃から)「障害児教育について」でも、障がいの有無によって分けて考える事を否定されています。

支援方法や寄り添い方

では実際に、我が子はどういう支援方法をとることで、選択出来る事が増えたのかという事をお伝えしていきたいと思います。

幼いころから、服、靴、食事、おやつに至るまで選ぶことが難しかった娘は、選ぼうとするとすぐに大きなパニックになっていました。

そんな彼女に、療育と小集団生活をを通して転機が幾度かおとずれます。

作業療育の方の熱心な指導で、習得できたことがあります。それがこちら。

彼女が選ぶことが出来るようになったポイント
  • 「やだ」が言えるようになった事(5歳頃)
  • カードから2択が選べるようになった事

嫌だと言えるようになった事

娘は「駄々をこねた事」がありません。

冷静に考えると、幼児が「駄々をこねる」行動は、自己主張や気持ちの表現です。

娘は、不安な気持ちやコミュニケーションの取り辛さから「嫌だ」を主張する事が出来ず、結果として大きなパニックにつながってました。

一度パニックになると、他害行為も自傷行為もあり、落ち着くまでに時間がかかる。

そんな彼女を変えたのが「嫌だ」という表現力を習得した事。

嫌なものを「嫌だ」と言えるようになった事で、パニックが減りお互いが少しだけ生活しやすくなったのです。

カード2択から選ぶことが出来るようになった

次に出来るようになったのが、2つのものから1つを選ぶという事が出来るようになりました。

もちろん最初は「視覚」を利用しての、カードからの選択です。

「どっちがいい?」とカードを提示して質問すると、2つの選択肢の中から一つを選べるようになります。

それらが出来るようになったのは、OT(作業療法士)や支援者と小集団の生活(小児デイサービス)で過ごさせてもらうという環境要因あったからこそです。

いい環境の中、学びやすい状態で、好きな物(おやつや遊び)を選ぶ。

たったふたつからの選択で、言葉ではなくカードから選ぶというスタートでしたが、大きな習得ですよ。

それを続けていくうちに、慣れた場所とメンバーの中で、言葉だけでも選べるようになりました。

そして、3つや4つの中からも選択できるようになり、徐々にステップアップしていきました。

「自分の意思を伝える」と言う事は本当に大切です。

この先の長い人生において、食事や生活必需品など欲しいものを伝える事が出来るのは、生きやすさに繋がります。

そして、生きやすさは、人生の充実に繋がります。

現在の(小学校5年生の娘)

娘は、「図書館」と「レンタルDVD」ショップに、休日に行く事をとても楽しみにしています。
借りた本やDVDを、鑑賞する為ではなさそうです。

選ぶという事がとても嬉しい事の様に見えます。
(まあ、同じ行動を休日にしたい思いもあると思いますが…)

「選ぶ事がどれだけ困難なのか」を知っている娘にとっては、選ぶ喜びって半端ないと思うんです。
嬉しそうな笑顔を見る事は、親の喜びですよ本当に。

まとめ

重度自閉症児との向き合い方で大切な事は、自分の意志で選択させてあげる事を目標にしながら対応する事だと思っています。

日々の選択が自分の将来を作っていく。

支援の場ではよく、母親の気持ちばかりきかれますが「この子がどんなふうに生きたいのか」をもう少しみんなで汲み取ってあげてもいいのではないかなあと思っています。

日々の選択、私も大切にしていきたい。
全てが練習で、全てが本番です。

今日はここまで~