「自閉症の娘が暴れて、家電が壊れました」
報告って、あっけらかんとしていて気持ちが伝わらず、ときどき虚しくなる。
今までも、娘のパニックで家のモノが何度も壊れてきたけど、今朝のエピソードは後悔がぬぐい切れない。家電を壊されたこともツラいけど「抱きしめて欲しい」と云わんばかりに、手を差し伸べてくれた娘を睨みつけた自分が本当に許せない。
なんであんなことしたんだろう。でも、時間は巻き戻せないんだよね。
今朝起こった騒動で、午前中は放心状態で時間が過ぎました。文章にしておきます。誰かに伝わるかもしれないし。
娘が暴れた
娘は、4回目のレスパイト入院から退院して10日が経過。本日は、3学期が開始して4日目の朝でした。
入院中も落ち着いていたそうだし、3学期が始まってからも、学校・放課後等デイサービス共に落ち着いていたそう。
ただ、新学期が始まって4日目の今朝は大暴れになりました。前後に理由は見つけられず、何が引き金になったのか分からない状態。
正確にいうと新学期が始まってからの3日間、日増しに不可解で気になる様子は増えていました。同じことを何度も繰り返し、パニックにならないように必死で自分を抑えているようにも見え、親として心配していました。
心配は見事的中。登校前に大暴れになって、この始末。
登校前。液晶画面も壊れたけど、母の心も壊れそう。
なぜ他所では落ち着いて過ごせるのに家では、こうなってしまうんだろう。
「理由があります」はわかってるけど、理由はあっても嫌だ。 pic.twitter.com/isaP3XklPX
— さおり|自閉症児のお母さん (@triodiary) January 13, 2022
正確には、昨日の帰宅時から不安定だった
昨日の夕方に放課後等デイサービスに迎えに行くと「今日はテンションが高めでしたが、とても楽しそうでした」と支援員からの報告。
その「テンションが高め」が私にとっては怖い。娘はテンションの高さに支配されることが多く、異様なテンションの高さの後は大爆発が起こる。
案の定、車に乗ったところで、娘がパニックになった。帰宅後もパニックは続き、部屋でのた打ち回っていた。息子が「やっぱり○○(姉)と、一緒に暮らすの嫌だよ!」と泣きだしたので私も混乱し始めた。とりあえず、私は娘に頓服(不穏時用)を飲ませた。
娘と息子、どちらか一方のケアをするなど選ぶことができず、結局どちらのケアもせずに淡々と晩御飯の準備を進めた。夜ご飯を食卓テーブルに置くと、娘は投げ飛ばさずに食べ始めた。でも、奇声を上げていて、息子は泣きながら「僕一人でたべさせて」と、食事を持ってベランダに出た。
昨夜は大寒波が来ていて、凍えるような寒さなのに息子はベランダに出た。家に呼び戻すことと寒空の下で一人でいることの、どちらが息子にとっての安心に繋がるのか私には判断ができず、食事が終わった頃に「おいで」と呼んで毛布で包んだ。
これが、我が家の日常。
本当に一番ショックなことは、パニックじゃない…
娘が大きなパニックになったことも息子が落ち込むこともショック。もちろん、家のモノが壊れるのもとてもショック。うちはひとり親だしね。
でも、もっとショックなことがある。暴れた後に「ママ」と泣きながら両手を伸ばして寄ってきてくれた娘を睨んでしまった。そして、差し伸べてくれた手とは逆に体を背けた。
いつだったか、育児の大変さを知って貰いたいとツイートしたら「被害者の癖に加害者ぶってる母親、嫌い」とコメント頂いたのだけど、こういうときに思い出してしまう。
苦しくて、助けて欲しかっただろう娘。私に手を差し伸べてくれた娘。日々の暮らしの中、不安が多すぎる娘がせっかく頼ってくれたのに対し、私は最悪な態度をとってしまった。
手を指し述べる術を知らない娘が珍しく頼ってくれた、その行動を全身ではねのけてしまった。こんなときのために私は存在しているのに。確かに、私は被害者ではなく加害者なのかもしれない。
何をやっているんだろう。
障害者の家族でいるということ
我が家のことを、憐れんで欲しいわけではありません。でも、知って欲しい。
放課後デイサービスも学校も「支援してくださる方々」は一時の関りだけど、親は365日24時間ずっと親。子どもが精神に障害を抱える子の親は、気が休まるときがない。
精神障害者の家族ではないからといって、申し訳ない気持ちになって欲しいわけではありません。どんなに介入して手助けしたくてもどうしようもないことがあることは理解しています。一方で、自分達は精神障害者の親だからといって、不満をなげてばかりいても何もかわりません。
ただ、誰もが「努力ではどうしようもないことがある」と理解することは、とても大切だと思う。
支援者となる人は、自分の支援できる範囲を理解し過剰な責任に押しつぶされないこと。支援を求める側の人もまた「自分は既に限界」ということを認め、支援を求めたり休んだりすることに過剰な罪悪感を抱かないこと。それが、結果として多くの人を生きやすくすることに繋がると私は考えます。
全てのことは「努力でなんとかなる」と、思っていると、多くの人が生きツラくなる。それに、努力で何とかなんる程度のことって人生にとってそんなに大切ではないことが多いしね。
私も、ときどき「この子達が定型発達だったら」と思うときもありますが、私はこの子達の親なのだし、今の環境でやっていくしかありません。
まとめ:自閉症の娘に、家電を壊されることよりもツラいこと
障害の特性からどうしてもパニックになってしまう自閉症の子達。これ以上、この子達を追い詰めないためには親にも余裕が必要だと思う。
もう十分に頑張っている親に「頑張り過ぎ」「親だけの努力ではどうにもできないこと」と、周囲が理解していくことが何よりのサポートだと思います。
だって、誰しも弱者という立場になるときはあるでしょう?これからだって、なる可能性があるでしょう?
もちろん、親になったからには責任も努力も必要です。ただ、母親が疲弊していく姿より、母親が太陽のように笑っていることは子ども達にとっても大きなエネルギーにもなります。
ユーモアと楽観的な視点は、多くの問題を救うはず。
我が子達が、私とは全く違う生き方の自閉症児だったから、さまざまな視点で考えれるようになりました。「ツラいな」より「面白くなってきたぞ」と思うようにしています。
今日は、ここまで。
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