こんにちは、さおりと申します。
私は、この子たちのひとり親をしています。
👧2009年生まれの特別支援学校に通う、自閉症の女の子
👦2011年生まれの特別支援学級に通う、自閉症の男の子
突然ですが、下記をご覧ください。
- 何度注意しても、この子は同じ失敗を繰り返す
- なんで、分かってくれないの
- この子は成長していくんだろうか
自閉症の子を持つ親のみなさんから、こうした声をよく聞きます。
そのことを支援者に相談したり、ネットで調べたりすると常に以下の文章にたどり着きます。
・親の育て方や子どものやる気で問題行動が減るわけではありません。
・親は、子どものできることにフォーカスして子どもと接することが大事です。
・ポイントは 子どもに指示を出すときには、必ずそばへ行き、子どもの顔を見ながら話しかけるようにすることがポイントです。
・また、長い説明は避け、短い言葉で指示を出します
うんぬんかんぬん…続く。
言うようなことを、何百回と聞いてきた私です。
分かってはいるんだけれど、「家」は支援事業所や支援学校ではない!生活を回しながら、子育てもしている…事件は現場で起きています!
「みんなやってみんかい!出来るわけなかろう!」って、そういう言葉は「いいよ、私が引き取って上げる」って覚悟が出来てから説明してくれ!…となってしまう愚かな母です。
で、私が思いますのは…まずは子どもへの声掛け云々ではなく、母親の思考回路自体を楽にしていく必要があるなあと思っているんです。
私も100%マスターしてはいないですが、「褒めない・叱らない」アドラー式子育てが結構好きでして。
これ100%マスター出来たら育児が楽になるんだろうな~と思っているために、お伝えしていきたいと思います。
「自閉症育児を楽にしたい!」叱らない・褒めない育児を決行してみた
自閉症の子は、世間一般で言われている「暗黙のルール」や「言葉だけでの理解」が苦手なんですよ。だから、何度注意してもまた同じことを繰り返してしまう。
その子は一生懸命頑張っているんだけれど、何を注意されているのか理解できてないから、また大人を怒らせてしまうような行動をとる…。
自閉っ子も「頑張ってるけれど、いつも失敗ばかり…」となり、更にダウン。そうしたことを繰り返していれば、親も自閉っ子もダウンしちゃいますよね。
でここでプロに相談すると帰ってくるのが、冒頭でお伝えした「曖昧な言葉を使わない」とか「目をみて、短い言葉でわかるように伝える」とかなんですが…「感情が穏やかでないとき」に「家庭の生活を回しながら」にそれらをする難しさを、育児経験者ならご存知のはず。
アドラー流子育て「叱らない:褒めない」育児を実践してみよう!
ここでお伝えしたいのが「アドラー流子育て」なんですよ。アドラー流子育ては説明すると長くなりすぎるので簡単に説明しますね。
~ポイント~
子ども自身の「勇気づけ」に繋がる
…と、されています。
これを聞いて私は「なるほど~」と思わずにはいられませんでした。影響を受けやすいということもあり即実践。
初めのうちは母親である自分自身の感情のコントロールが難しかったし、今でもまだ感情的になって「褒めたり」「叱ったり」することもあります。
実践を継続して思ったのが「褒めたり叱ったりしない方が親の私が楽」なのですよ。
褒めたり叱ったりするというのは、親が子供に干渉し過ぎている状況。その干渉のし過ぎが原因で、自分のストレスが溜まってしまうなんて本末転倒。
アドラーが主張しているのは「あくまでも子供の自主性を尊重し、親はサポート役にまわろう」って言う「干渉役ではなく、サポート役だよ」って事です。
「叱らない育児」をして思った事
いきなり全て変わる事は不可能なのですが、とりあえず「怒らない」と意識していたら習慣化してきました。
具体的には、どんな感じだったのかと言えば、こちら。
・「早くしてよ~」じゃなくて「遅れたらどうなると思う?」と促す
・遊びながら食事をしていて、片付けが始めれない時には「◎時には出かけるからね」と伝える。
・混乱している時には、少し面倒だけれどきちんとスケジュールを書いて見せる
・夜中に起きて騒いでいる時も布団をかけて寝ることを伝える
これも非常に有効…ではないんです。というより、パニックに至ってしまった際にはやはりこうした落ち着いた行動を親である私が取っていくには、こちらも訓練が必要だなと思っています。
という訳でただいま、訓練中。
でも、訓練する中で「親は、子ども達を怒ってコントロールするのが仕事ではないんだ。自分で考えさせて、成長させるのが仕事」と、そんな風に思考が変化していきました。
とにかく、こちらがイライラしている時には、子どもも成長するべき時なので子どもに自分で考えさせるチャンスを与える。自分で考えたことというのは行動へと変わっていきます。
大人の方が子供に対して失敗しない様に無理やり修正をかけてばかりいたら、双方にストレスばかりたまります。とりあえず、私が「怒らない」「叱らない」を実践するには「見守る気持ち」が何より大切なんだな~と気付きました。
そして「怒らない」「叱らない」ことで、子どもって大らかになってくるんだな~というのはメチャクチャ感じています。なにより子どもがビビっていない…。それは凄いことですよ!
「褒めない育児」をして思った事
続いて、子ども達が何かしてくれた時に「えらいね~」と褒めるのを辞めて、アドラーの主張のごとく、「ありがとう」「うれしい」「助かった」と気持ちを伝えるように変えていきました。
母親の「うれしい」「助かる」と言った気持ちを受け取った子供たちは気分が良くなるようです。気分がよくなると、自分の意志で「どうやったら他人は喜んでくれるのか」を考えるようになるというのがアドラーの主張。
「自分の意志で相手の気持ちを考える」ということを続けることで、子供の自信に繋がると言うこと
この「褒めない」はおもむろに効果があり実際に「褒めない」を実践することで、子ども達は結構変わりました(特に息子)。
ママに認められた気持ちの方が、褒められる事よりも嬉しいようで「本当?」と目をキラキラさせていってくれることが増えます。更に、驚いたのは子ども達の言葉も変わったこと。
子どもというのは、親の言うことは聞かなくても親のすることや言動はちゃんと見ているのでしょうね。
母親が褒めるじゃなく気持ちを伝えるようになったことで子ども達も「ありがとう」「助かる」「うれしい」と気持ちを伝えてくれるようになりました。
「褒めない」「叱らない」育児で一番変わったのは母です

「褒めない」「叱らない」育児を始めて、3ヶ月が経ちます。
どうしても感情的になって理性を失う事もありますが、「褒めない」「叱らない」を意識することはかなり増えました。
一番驚いたのは、実践することで子ども達も大きく変わりましたが、何より私が大きく変わりました。
イライラすることは激減したし、イライラした時も「子どもは成長べきときなんだ」「落ち着くまで、待ってあげよう」と思うように努力できるようになりました。
「早くしなさーい」と怒る前に、「落ち着けわたしー」と、待てるようになったんです(笑)。
イライラをぶつけるのは簡単です。でも怒りをぶつけた後の後悔ってとても苦しいし、子どものメンタルも心配になります。「褒めない」「叱らない」を続けていくことで、子供たちを「勇気づけよう」と思える親へと変っていきます。
子どもがパニックになっていても心の中で「頑張れ、頑張るんだよ」「自分で自分の感情と向き合えるようになるんだよ」と待つことが出来るようになったのは、私にとってかなり大きな学びです。
まとめ

育児に心理学を取り入れるなんて、とても敷居が高いように思えます。とりあえず「褒めない」「叱らない」を取り入れるだけのとてもシンプルなものです。
その2つを取り入れることで、得たものは本当に大きいですよ。
- 私自身、イライラした時に一呼吸おく習慣が付いた
- 一呼吸を置きつつ、子どもの気持ちを考えることが出来るようになった
- そして、子どもが成長するためには、どんな言葉が必要なのかを考えるようになった
- 更には、母が変る事で子ども達も考え行動を変えていく
これって凄いことですよ。
今日はここまで~