私は、この子たちのひとり親をしています。
👧2009年生まれの特別支援学校に通う、自閉症の女の子
👦2011年生まれの特別支援学級に通う、自閉症の男の子
現代っ子は「ネット・スマホ・ゲーム」とメディア大好きですよね。
自閉症や発達障害を抱えた子達は、定型発達の子たちに比べると「時間を守る」「決めごとをつくる」といったルールを理解するのが難しいために、ずっと見続けてしまうこともあります。親としては心配ですよね。
メディアに対する心配ごとのひとつとして「依存」がありますが「依存が心配だからという」親都合の理由で現代っ子からメディアを一方的に否定するのもどうかなあ…と思うんです。
親が避けたところで、学校でもコンピューターを使ってプレゼンをするし、親は常にスマホをもっている。世の中にメディアは溢れかえっているのだから「親子で付き合い方を考える」必要がありますよね。
メディアと付き合いで気になるのが、目のこと。目は一生使っていく大切な体の一部なので「ブルーライト」「視力」「疲れ目」といったメディアから目への影響は、親が気にかけることのひとつなのではないでしょうか。
今回は「メディアによる目への影響」をお伝えしたうえで、「メディアと付き合う上で最低限守りたいルール」をお伝えしていきたいと思います。
ネット大好き自閉症児の目への影響

以前、眼科へ行ったときに「一度下がってしまった視力は元には戻らない」と、教えて貰いました。
視力が成長過程にある小学校低学年頃までは回復の可能性もありますが、中学年ごろになってしまうと落ちた視力の回復は望めません。


そのために出来ることを確認していきましょう!
ネット・ゲーム・スマホ・YouTubeは本当に視力を低下させるの?
答え:長時間見続けると悪くなります!
近視っていうのは、近くのモノにピントが合いやすい目のことで「遠くのものが見えない」という状況です。
スマホや小型のゲーム機(switchなど)と顔の距離は、おおよそ20~30センチ以内。そこにピントを合わせ続けることは目にとって大きな負担となります。
そうした状況が長時間続くことで、近い距離にピントを合わせるように目の周りの筋肉などが変化していきます。
その結果、近くのもの見えるけれど遠くはピントを合わせることが出来ないという近視になるんですよ。
ずっと、YouTubeやゲームしてたら目が疲れないの?
答え:子供は目の疲れを感じません。
意外ですよね、子供は目の疲れを感じないなんて。子どもの目は、見たい場所にピントを合わせる力(調節力)が大人に比べて非常に強い。特に10歳前後まではその強さが著しいために、長時間近くを見続けても疲れることはありません。
それに、2~3歳の頃の子ども達は、本当に近くでテレビや本を見ていて
「目が疲れないのかな」と思っていたんですよ
とはいえ、目には負担がかかっています。負担はかかっているのだけれど、本人たちは疲れないために気付かないという状況なんですね。
ある日突然「視力が落ち始める日が来た!」なんてことがないように、周囲が気にかけてあげることも重要ですね。
ブルーライトの影響って一体なんなの?
私も目が悪い人間の一人なので、眼鏡を作るときに「ブルーライト対応の…」とレンズをすすめられるんですが、実際のところ「ブルーライトって目や体に影響するものなの?」とは思っていました。
ブルーライトはスマホやタブレット、パソコンの画面から発しているもので、実のところ現段階ではブルーライトと視力低下の因果関係があると発表はされていません。
しかし、ブルーライトが体内リズムを乱す原因になるということは確認されています。
夜遅くまでブルーライトを浴び続けていれば体内リズムが乱れますし、そのことで自律神経系統や内分泌系、免疫力系統に悪い影響を及ぼします。
結果として「眠りが浅い」「寝つきが悪い」「眠れない」といった体内リズムに関わる不調の引き金となるんです。子どもたちを寝せてから、メディアタイムに移行する私自身が一番注意すべきかもしれません…。
視力を落とさないために出来ること
家でも学校でも、公共の場でもメディアが浸透してきているので、これからの時代は「メディアとうまく付き合う」しかないのだとは思います。
その上で、視力を落とさないようにする対策をお伝えしておきたいと思います。
スマホよりタブレットを選ぶ
「大は小を兼ねる」といいますが、見るならスマホなどの小さい画面よりはタブレットやパソコンといった大きな画面を選びましょう。
理由は、焦点をあわせるためにピントが近いほど目には負担がかかりやすいからです。スマホなどの小さな画面だと、どうしても顔と画面の距離が近くなりがちですよね。
何を見るにもテレビが一番ベストなのかもしれませんが、その場合も充分な距離を取りましょう。
休憩を挟む
長い時間一点にピントを合わせ続けると、その状態に目の筋肉が固まってしまいます。
上述もしましたが、目の周りの筋肉が固まってしまうことで近視にも繋がるんので、ときどき休憩を挟むようにしましょう。
ちなみに私は「見過ぎ!」と親が注意してしまえば、せっかくの楽しい娯楽の時間が崩れる「子どもの気持ち」…よーくわかります。
私も漫画大好きっ子だったので、注意されることで大好きな漫画に罪悪感を抱くようになったんですよね…大好きなものは大好きなままでいさせてあげたい。
そうした親心から「ちょっとみんなでおやつにしよっか、タブレット置いてきて」などといって状況を変えるように親心という気持ちをもってして、涙ぐましい努力を行っているわけです。
まあ、家族のだんらんにも繋がりますしね。
寝転がってメディアを見ないこと
これは、私が耳が痛いですが…昔からよく「寝ころがあって本を読むな」「椅子に座ってテレビを見なさい」と言われてきました。
これには理由があり、寝転がって何かを見るとどうしても顔と紙面・画面の距離が近くなってしまうんですよね。
ブルーライトが出ている画面なら尚のこと。それに、暗い部屋だとどうしても画面が近くなるので、部屋を明るくすることも忘れないで下さいね!
自閉症児の親として、メディアに対して思うこと

自閉症児2人の母親をしていて、思うことがあります。
ひと昔前の我が子達が自閉症診断されたころは、こんな情報も飛び交っていました。
「子どもにテレビを見せすぎだから、言葉がでない」
「自閉症の原因はテレビの見過ぎ、親の育児放棄」
愛して止まない我が子が親よりもテレビを選んでしまうことや、どんなに抱きしめようとしても振りほどかれる悲しみを痛いほど痛感しながら、世の中に飛び交うその情報や言葉にどんなに傷付いたことか。
その情報の真意は分かりませんが、自閉症は先天的なものでテレビの見せすぎが原因ではないことは判明しています。だから親の愛情不足なんかじゃありませんよ、安心してください。
自閉症とひとまとめにしても、色んな子ども達がいるために一概には言えませんが我が家の子ども達は、テレビやメディアを通して多くのことを学習してきました。
私は、それを「学習」ではなく「楽習」と勝手に思っています。耳から聞こえるものより、目で見たものが強く脳に残ってしまう視覚優位な自閉症児たち。
メディアのなかの可愛いキャラクターたちが発する言葉を、自分のものにしていく。実際に11歳の娘はメディアが彼女の脳みそに焼き付けてくれた言葉のストックを利用して、気持ちを伝えてくれることがあります。
「かなしいねえ~」「いたかったなあ~」など。
これって凄いことですよ。もちろん言っていることが本心ではないこともありますが、言葉をしゃべれるとか喋りたい気持ちになるって素敵なことですよ。
それに、集団のなかでも家庭の中でも学びの窓口が見つからなかった子達が、メディアを通して笑顔で何かを得ていくというのも「ひとつの学ぶという手段」なんじゃないかな。
他の家庭ではどうなんだろう、また聞いてみたいところです。
まとめ

メディアが大好きな自閉っ子達、そして全ての子ども達。
現代を生きる子ども達に、メディアを悪いものとして教えるのはどうかと思うんですよ。その代わりに「上手く付き合ってくためには、守るべきこともあるのだよ」ってことを、親子で知ってもらえたらなあと思っています。
今日は、ここまで~♪