【特本コラム#10】障害者に対する差別は、私も完全にない訳じゃない

公共の場に出ると、自閉症の子どもたちのことを笑われたり問題行動で怒られたりして、生きていることそのものが悲しくなることも多い。

 

そんな人ばかりじゃないけど、白い目で見る人も多いのが現実。

 

「障害者を理解してください」
「障害者の家族の暮らしを知ってください」

 

と思って発信し続けていますが、私も潜在的な部分で差別意識はあります。また「自閉症の育児をしなくていい、多くのママ達が羨ましい」と、思うこともある。

 

でも、自分の邪(よこしま)な気持ちも受け止めるって大切。

 

***

 

特別支援学校の体育祭では、重い身体障害を抱えた子が必死でゴールを目指している姿を目の当たりにします。24時間チャリティー番組を見ているよう。

 

障害を抱えて頑張る子達の姿見て、泣きそうになってしまうんですよね。障害児育児をしていない頃は、そうした涙を優しいものだと思っていた。

 

でも、違うんですよね。自分に障害があったとして、みんなと同じことを頑張っているだけなのに、その姿に涙されたらとても悲しいことのはず。

 

障害を抱える子たちと暮らし、この子達の生き方を知れば知るほど自分の感情が偽善であると「ハッとする」ことが増えました。

 

私は身体に障害を抱えていないから、身体障害者として生きる気持ちがわからないし、我が子達のように感情をコントロールできない気持ちが分からない。だから、何も知らない頃は彼らの頑張りに対して涙していた。

 

でも、きっとそうじゃないんだよね。できない人が必死で頑張っている視点でみるのではなく、なぜこんなにもハンディがあるのだろうと考える側の視点が必要。同情や涙ではなく、正しい支援が必要なんだよね。

 

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先日「ゲイの人は明るい」って話す知人がいたんですよね。確かにメディアの中にいる性的マイノリティの方たちは明るい。でも、苦しみの渦中から抜け出せない人もいっぱいいる。

 

息子が話に便乗して「ゲイってなに?」と聞いてきた。「ゲイ」についてかみ砕いて説明したら「ゲイの人は明るいの?」と聞いてきた。

 

「私たちと同じで周りにいい人がいっぱい居れば明るくなるし、嫌な人がいっぱい居れば悲しくなっちゃうんだよ。明るいというイメージを持った人もいっぱいいるけれど、明るくなるまでに人と違う自分をいっぱい責めてきたんじゃないかなと、ママは思ってる」と伝えた。

 

 

私たちは、知らないことがいっぱいある。知らないから傷つける。社会問題は、考えていかなきゃならない大切なこと。全ての人たちが生きやすくなるための、価値観のアップデートが必要な時代です。

 

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障害者の運動会を見て泣いちゃうような私は、まだ理解が足りないのだなと思う。

 

今の子ども達は、正しい理解をしてほしい。価値観のアップデートが遅れてる日本を変えていってほしい。

 

そして、私も学びたい。

 

「自閉症ってどんな子?」
「場面緘黙(ばめんかんもく)ってどんな子?」
「LGBTQって?」
「移民って?」
「ひとり親って?」

 

私も知らないことを理由に、差別に繋がる言動をとっているかもしれない。

 

有名人の悪気ない発言に、批判が止まらぬことあります。でも、考えてみて欲しい。自分は批判できる立場なのかどうか…。

 

私もまだまだ未熟です。娘がパニックになることなんて、一生理解出来ないかもしれない。本だって読み漁ったし毎日一緒に暮らしているけれど、どうすることが正解なのか未だに分からない。

 

今の未熟な私にできることは、こうやって発信を続けていくことです。

 

今日は、ここまで。

 

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