【自閉症児の入院日記①】入院が決まるまでのキッカケと家族のそれぞれの思い

先日、自閉症児の娘が精神科病院に入院しました。

 

それまでに私が感じていたのは…。

「自閉症児と過ごす、週末が辛い」

「不甲斐ない自分は、子どもと共に消えてしまいたい」

枕に顔を押し当てて、子どもとは別の部屋で泣きながら、このように思っていました。

 

その結果としての、入院です。
入院を提案したのは医師ですが、決めたのは私です。

 

今回は、自閉症児の娘が入院になるまでの、娘と息子と私のそれぞれのようすや、入院までの経緯をお伝えします。

子ども達の進級前の春休みからの、娘と息子と私のこと

環境の大きな変化は、誰にとってもプレッシャーがかかり、自閉症児に限ったものはありません。

 

特に新年度は、今までとは違う世界が目の前に広がり新鮮で胸が躍ることもあるでしょうが、受け止めきれない変化もあるはずです。

 

自閉症の子達にとって、些細な日常の変化が苦しみや不安となるわけですが、ときの流れは残酷にも全てを飲み込ませようとします。

 

進級やクラス替え・担任交替などがある3月4月は、自閉症の子達にとっては難関のひとつ。今年は大きな難関が訪れた我が家の娘・息子・私のそれぞれのことをお伝えします。

娘は自閉症児の中でも、本当に敏感な方だと思う。Eテレの子ども向けプログラムのオープニングが変わっただけで、のた打ち回って苦しんでいたし、帰宅の道順を変えただけでパニックになっていた時期もありました。

 

些細な変化が、自分の心をかき乱す。不安が募り、解消できなければパニックに発展。理解してあげたいのだけれど、その不安の起因が何なのか分からないことには取り払うことも出来ない状態なのです。言葉での理解が難しいために、助けてあげたいのにそれすら難しいのが現実です。

 

最上級生に進級する不安担任が変わる不安放課後デイサービスに居た子供たちがいなくなる不安と、知らない新1年生が入ってくる不安。大好きだった人たちが転勤していくショック感

 

「自閉症」という障がいを抱える彼女が受け止めるには、変化の量がキャパをオーバーしているのでしょう。

 

3月の終業式を境に、家でのパニックが増え、睡眠障害が悪化しました。4月の始業式後はさらにエスカレートしていきました。

息子

息子は、いい意味で鈍感力という強さがある。失敗を恐れず、不安を抱えにくいとう特性があります。一方で、多感でショックを受けやすく感情のコントロールが効かなくなるという一面もありますが、話せば落ち着けることが彼の強みです。

 

言葉でのコミュニケーションも取りやすいために、息子は母の見様見真似をして娘のパニックをなだめてくれる勇敢な男でもあります。

 

「苦しいね」「ママは噛んじゃだめだよ」と、自分も傷つきながら、姉や母を守ろうとする小さな姿は勇敢で私のローモデルでもあります。自分だって、春の変化は苦手な部分があるはずなのに。

 

そんな息子が、いつも以上の娘のパニックや睡眠障害に堪忍袋の緒が切れ、別人のようになり怒りを露わにするようになりました。

 

9歳の息子には、負担のかかり過ぎる環境だったのでしょう。

私は、こんな毎日で苦しいのは事実ですが、それでも変わらず子ども達を愛しています。

 

子ども達も成長し、抱き合うことも減りましたし、パニックも私の手には負えなくなってきました。それでも私にとって、この子達は世界で一番大切な存在であることには変わりありません。

 

私は大人ですが…この子達よりも偉いわけでも正しいわけでもありません。反対に、自閉症の苦しみについて理解してあげられずに、親としての失敗や迷惑をかけすぎていて申し訳ないとさえ感じます。

 

それをいつも許してくれる、こんなにも優しい子ども達が世界のどこを探してもいるとは思えません。

 

家族としてお互いが納得いかないこともあるのだけれど、そういうところを認め合って家族として過ごせたらなと思い続けていましたが、さすがに今春の数々の出来事は心穏やかに受け止めることが出来ない。それどころか、家族みんなの心が崩壊寸前でした。

 

さおり

自閉症児2人との暮らしは、けして楽ではありませんが「幸せだな」と感じることもあります。私を母親にしてくれたときからずっと愛していますし、パニックで何度傷つけられてもその想いは変わりません。

それなのに、ここ数か月は日を追うごとに一緒に暮らすのが苦しくなってく。愛しているのに、一緒にいるのが苦しすぎる。障害児育児の大変さは今始まったことではないし、何年も乗り越え経験してきたはずなのに。

入院までの起因となる、辛かった出来事7つ

入院の起因となった、辛かった出来事を7つほど紹介します。※他にもまだまだあります。

警察を呼んだ

警察を呼んだことです。

 

娘のパニックがなかなか落ち着かず、私に噛みつき、自分を傷つけ、家の中のものを壊し続ける。本人がやりたくてやっているわけではないですし、それほどの怒りに体を蝕まれるのは苦しいことでしょう。

 

「危ないから離れておきなさい」と半ば怒鳴ったような声で息子に忠告していたのに、あまりにも私が傷ついている様子を見かねて仲裁に入ってしまった息子。いつもは息子には手を出さない娘が、息子にも噛みついてしまいました。

 

弟とはいえ、息子の方が体つきは大きく娘に殴りかかってしまいました。一度火が付いた息子は、止まりませんでした。私は間に入りつつ、2人を取り押さえていましたが、次第に体力も尽きてきました。そして警察を呼びました。

 

Twitterの中で、同じ境遇のお母さんに教えて貰った「家族の誰も犯罪者にしないために」を教訓にした結果の行動です。

包丁事件

数日後、同じような状況がやってきます。

 

前回の「警察を呼んだ事件後」に、息子には「ママを守ろうとしてくれたことへの感謝」は告げつつ、「暴力ではママを守ることにはならないこと」も伝えましたが、人間というの感情に支配されると理性が崩壊するのですよね。穏やかな息子も、怒りに支配され始めていました。

 

「これ以上ママを傷つけるなら、こうしてやる」といって息子が持ち出したのは包丁です。

 

パニックで暴れる娘を取り押さえていた私も、息子から包丁を取り上げ手の届かない所へ置き、息子を怒鳴りつけ頬を叩いてしまったのです。私も理性を失い始めました。

 

夜中も、翌日もずっと泣いていた息子。私も、ずっと泣いていました。

息子の涙

また別の日の娘のパニック。

 

息子が「こんなこと言っちゃダメなんだけど…」と、ボロボロと重たい涙を流しながら30回くらい繰り返したあとに、このように言いました。

 

僕、●(姉)ちゃんと離れて暮らしたい。ママと2人で暮らしたい」と。

 

私も、あの重たい涙が出る感情を何度も体験しています。止まらない、一粒の大きい涙。

 

何と答えるのが正解だったのでしょうか。
抱きしめることしか、出来ませんでした。

娘の「ごめんね」

娘のパニックは、大きく暴れても突然にケロッと落ち着きます。

 

その後に何度も何度も何度も「ごめんね」「さっきごめんね」「手を繋ごう」といってきます。

 

言葉が出にくい彼女なりの、精一杯の気持ちなのでしょう。

 

コントロールできない気持ちで、家族をきずつけ続ける、それが自分の抱える障害。そして、上手く対応できない母のことも弟のことも受け入れる娘。

 

私が彼女を救う手立ては何なのでしょうか。苦しいとか助けてなどすら言えず、暴れ続ける娘をどう対応すればいいのでしょうか。

母の睡眠

母の睡眠障害が悪化しました。もともと睡眠に障害を抱えていたわけではありません。

 

0歳の頃から、連続した睡眠をとりにくい娘に付き合っていたら、自然と私も体内時計が狂いました。狂っただけではなく、突然夜中に叩き起こされる不安感や、眠りにつく前の「今夜はどうだろう」という不安を常に抱えるようになりました。

 

そんな気持ちを緩和するために、お薬を飲んでいましたが急にそれも効かなくなってきました。

支援先と制度

こうした背景を抱えながら、誰にもSOSを出さなかったわけではありません。

 

多くの支援者に「娘と数日離れることは出来ないか」「休日に預かって貰えないか」「こんな状況です」とSOSを出し続けていました。

 

コロナ禍もあり、受け入れ先はないし、宿泊提案もお試し程度。夜のパニック時に児相に助けを求めたときも「今連れてこれるか」と無理難題を言われ、断ると「暴力なら警察へ」と提案されました。

 

誰が悪いわけでもない、支援に携わる多くの人は「助けたい」と心の底から思っているはずです。でも、制度が足りません制度自体は多いのだけど、本当に困ったときに届く制度がありません。

GWが怖かった

そんな春休みと4月を迎え、GWに突入するのが怖かった。

 

子ども達の行動も怖かったけど、自分が虐待しないかどうかも怖かった。虐待する人というのは、もともと暴力的だった訳ではないでしょう。差し伸べてくれる支援さえあれば、防げる虐待の方が多いのではないでしょうか。

 

万一、私が虐待をしてしまった場合、周囲にそれを隠すためにSOSを出さなくなるのではないかとも考えました。だから、GWが来るのが怖かった。その気持ちを発信し続けていたのに、助けてくれる制度がなかった。

 

無事に5日間の、GWは終わりましたが泣いてばかりいた毎日でした。

入院となるキッカケ|医師の紹介

1~3か月に一度の娘の精神科の受診(薬を貰うため)に、病院を受診します。

 

そこで、この経緯を医師に話したところ「入院提案」を貰い、瞬く間に入院がきまりました。

 

ここから先の話は、次の記事で書きたいと思います。

 

どんなに母親がSOSを出しても「お母さん頑張っておられますね」とメンタルのケアしかされない(それしか出来ない)。その背景には、医療と教育機関、福祉や制度が連携をとれていないことと、当事者とその家族のことを思って作られた制度が実際には少ないからではないかと考えます。

 

上手く機能しない制度のために税金を投与し続ける時代から、変化する時期が来ているのではないでしょうか。

まとめ
【発達障害の治療経過】自閉症の娘が入院が決まるまでと、そのキッカケ

自閉症児の娘が入院になるまでの、家族の問題についてお伝えしてまいりました。

 

障害者と暮らす家族の問題に対し、問題発生後のメンタルケアをする職業の人は非常に多いです。ただ、問題発生前を回避するための制度や能動的に動いてくれる支援者は少ないのが事実です。

 

制度がこんなにもあるのに?
おかしいのでは?

 

次回は、入院についてを書きます。
今日はここまで!

続はこちら…

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