【自閉症の娘と母子分離⑥】母子分離を決めた日「おかえりなさい」を大切に

私は自閉症児2人のひとり親をしています。

 

娘は特別支援学校の小学6年生、息子は特別支援学級の小学4年生。

 

春先から娘の精神状態が悪くなり、娘が多くの苦しみを抱えたことをキッカケに家族も崩壊し始めました。結果として娘は、精神科病院へ入院し現在は「生きる力」を付けるために母子分離(要は宿舎入所)の提案を受けています。

 

宿舎や転校先の見学に行ったりもしたけれど、決められない。日常生活で起こる感情のアップダウンを繰り返しながら、少しずつ「そろそろ決めなければ」と四苦八苦しています。

 

夏休み直前、中学生になったら「離れて暮らそう」と決めることが出来ました。

 

何がそうさせたのでしょう。書き綴っておきたいと思います。いつかの誰かのお役に立てたら幸いです。

転校が決めれない

私が遠方へ見学に行ったりしていること知っている人も増えたのか、先日支援者の方に「お母さん、もう転校決めたの?!決めるの早いねー」と言われたときに「ハッ」っとしました。

 

…「まだ決めてない」

 

というより、優柔不断でメンタルが弱めで自己中心的な私には、どんなに一緒に暮らすのが苦しくても最愛の娘と離れて暮らすなんて簡単に決めることが出来ません。「娘の生きる力を付けるために」と言われても、11歳の娘と離れるのは悩みます。それに、本人の意志すら分からない中で、自分のエゴが先だつ私が決めるなんて難しすぎます。

 

「親ならば、子どもの将来のことを思って行動するのが一番」という正論。
「子どもの人生でもあるけれど、あなたの人生でもある」という、私を思う言葉がけ。

 

相反する、さまざまなアドバイスを貰います。

 

けして私は考えてないわけではなく、その逆。四六時中、娘のことを考えています。それでも決めることが出来ない、行動力も決断力もない母親。障害児の親失格です。

 

そんな日々を過ごしていたら、それは仕事にも影響が出てしまいました。仕事とプライベートを一緒にするなんてあり得ないことくらい分かっていますが、今の私にはその切り分けをする余力すらありません。

 

先日、仕事で私のダメな部分を指摘されました。
「能動的に見せて、実はとても受動的で他人任せな人間」と。

 

その通りです。

 

私は消して能動的ではないけれど、常に不安とやるべきことが目の前に山積みでとにかく動いている。生産力も決断力もない私は、動くことでしか、帳尻り合わせが出来ません。そのため能動的にみられがちですが、全く違う。かといって、受動的の対処も出来ない。「助けてください」と委ねることも苦手で、本当にダメなところだらけ。

 

目も当てられない状況で、とにかく私は生き方が甘いのです。

 

そんな小さな器の私に、自閉症児の人生を任せた神様は何を考えていらっしゃるのでしょう。

娘の転校:現在決めていること

今現在「どれくらい娘の転校について決めているのか」を、洗い出してみました。

 

決めるべき課題 決めたこと
転校する学校(打合せ) 決定(済)
入所する施設(打合せ) 決定(済)
転校する時期 するなら来年4月から
するのか・しないのか 未定

 

…「だめじゃん」。一番、肝心要なところが決めれてない。やっぱりダメ、何も決めれないお母さん。

 

神様、ひとつ聞いていいですか。

 

「なぜ私は、我が子達は2人とも自閉症児なのですか」
「まだ求められたこともない娘と、なぜ12歳でお別れしなければならないのですか」
「私の育児が、ダメすぎるからですか」

 

答えがあるのなら教えて欲しい。

3人暮らしの、我が家の一コマ

ひとつ、ダメな私が浮き彫りになる我が家の日常の話をしておきましょう。そして、今からお伝えするこの日常が、私の心を動すことになりました。

 

娘は不安定になると、何度も同じ質問をします。
同じ質問を繰り返し確認することで、自分を落ち着かせようと本人も必死。

 

その日も「サンタさんは?」と娘に聞かれ「来るよ」と返すやり取り。50回程度やり取りしたところで、私は苦しくなってしまい涙声になってしまいました。それを察知した息子が「○(姉)ちゃん、僕に質問して」と言ってくれました。

 

9歳の自閉症の男の子。
我が家で一番幼いこの子が、母と姉の苦しみを全部背負ってくれようとしてくれています。

 

本当に9歳なのかな、この子は。
立派にさせ過ぎてしまったし、もっと子どもでいさせてあげたい。
そう思うことが、今までも幾度もあります。

 

パニックにならないように、自分を落ち着ける術として質問を繰り返す娘。
娘のことをよく理解した上で、娘と私を守ろうとしてくれた息子。

 

2人とも、成長している。
自分の特性と家族のあり方を幼いながらに熟知し、然るべき道を歩き始めている。

 

親として、子どもの成長が嬉しいのは当然のことなのに、子どもたちの頑張りがこんなにも苦しいのはなぜだろう。どうしてなんだろう。

 

どうして我が家は、みんなの「当たり前」がとっても遠いところにあるんだろう。
どうしてですか、神様。

娘を転校させようと決めた日

息子はいつも私を良く守ってくれる。
本当にありがたい。

 

しかし、9歳の男の子。
年齢的にもまだ、母である私が子ども達を守るべき立場です。

 

我が子達は、私がどんなにダメな母であろうと立派に成長していく。
きっと、放っておいても立派に成長する力がこの子達にはある。
だから、私がその可能性を潰してはダメなんだ。

 

私をお母さんにしてくれてありがとう。
赤ちゃんからの可愛い姿を、いっぱい見せてくれてありがとう。

 

恩返しとして出来ることがあるのならば「私がいなくなったときも障害者として生きる、多くの選択肢をこの子達に残しておくべきだな」と、このとき再確認した。そこを目指すべき努力と義務が、この子達2人を育てる親である私にはあるのかもしれない。

 

娘が大きくなったときに
誰とどこで済みたいのか選べるように。
その、選択肢がひとつでも多いように。

 

息子が大きくなったときに
甘えることを知っている人間となるように
きょうだい児的な責任を負い過ぎないように。

 

だから、重すぎる障害を抱える娘の育児はプロに任せようと、母子分離を決めました。

***

 

最近「おかえりなさい」の7文字がとてもとても、素敵な言葉だと思うようになりました。

 

来年から別々に住むことになって、もしかしてそのまま大人になって施設に入るのかもしれない。そしたら、もう一緒に暮らすことはないのかもしれないけれど、何度も里帰りはしてくれるだろうから、そのときもやっぱり「おかえりなさい」だよね。

 

私の懐は、あなた達がいつでもどんなときでも自由に帰ってこれる場所ですよ!
素敵な言葉だよ、おかえりなさい。

 

今日はここまで!

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