【親の離婚で子供はグレる?】重度ASDの姉と過ごす、ASDの息子の成長

いつも娘のことを中心に書くことが多く、今日は親の離婚後の息子のことを中心に筆を執ってみたいと思います。

 

私は、ひとり親歴4年半
娘が小学校2年生
息子が幼稚園年長
私が38歳のときに離婚しました。

 

娘は2009年生まれの特別支援学校に通う自閉症。現在、小学6年生で言葉でのコミュニケーションは取れませんし、パニックや自傷他害にもなりやすい特性があります。

 

息子は2011年生まれの特別支援学級に通う自閉症スペクトラム。現在、小学4年生で言葉でのコミュニケーションは取れますが、ときおり社会性の凸凹に苦しんでいる様子。

 

離婚時には「子どもが可哀想」「ぐれるよ」と、何人かにいわれ不安もありましたが、今のところそんな様子はありません。

 

今回は、自閉症の姉とひとり親のもとで成長する「自閉症の息子の育成歴」についてお伝えします。障害者としての部分を切り取った成長ではなく、人としての成長について感じていることをお伝えしますね。

多様性の中で成長する息子の過去

まずは、息子の出生時からの離婚に至るまでの成長についてお話しましょう。

 

息子は予定帝王切開で問題なく生まれ、1週間で退院。

 

その頃、娘はちょうど2歳になったところでした。
多動で、寝るとき以外はずっと走っている娘。
食事も、一口食べては駆け回っている状態でした。

 

息子は、赤ちゃんの頃から自分の周りをクルクル走り回る娘を見ながら成長しました。

 

息子にとっては、喋りかけても振り返りもしないお姉ちゃん。

 

離婚までの日々は、ほとんどワンオペでした。外では娘が道に飛び出したりしないように付きっ切りで、家でも娘のパニック予防や対応ばかりしていた母親の背中に、1日中おんぶされていた息子だったように思います。

 

姉がパニックのときも、泣くでも不安な顔を見せるでもなく、当然の景色のように見守ってくれていました。

 

息子は1歳半健診で「成長のマイペース」さを指摘されて、2歳過ぎから小集団の療育に週2日通うようになり、身体障害や精神障害の子たちのいる多様な中で育てて貰いました。

 

4歳になったときには、姉と同じインクルーシブの幼稚園に通い始めました。喋るのは遅かったですが、年中頃になると私のいっていることに反応してくれたり、自分の意志を私に向けて表現してくれるようになりました。娘にはなかった、そうした行動をとても可愛らしいと感じたのを覚えています。

 

年長児になったときに母は離婚。

 

そこまでの日々を振り返ると、我が子達は一緒に遊んだり喧嘩したりを経験せずに成長してきました。母もどうしても姉に手がかかってしまい、ひとり遊びばかりをさせてばかりいたように思います。

 

ただ、私たち3人はいつも近くにいました。

親の離婚を経験した自閉症スペクトラムの息子の成長

そんな息子は、立派に成長中です。
とはいえ、自閉症が定型発達児に近づいたなどという意味ではありません。

 

親の離婚という、過酷な現状を経験させてしまいましたが、けしてそれが原因で「ダメな方向に向かっている」と感じたことはありません。反対に息子を尊敬しています。

 

そう感じる部分を紹介しますね。

多様な人がいることを理解している

小さい頃から、身体や精神の障害の子たちの中で育ったこともあり、世の中にはさまざまなな人間がいることを熟知しています。その理解度は、大人である私より圧倒的に高いと感じます。

 

私は、息子を娘と同じ特別支援学校へ行かせたかったのですが、特別支援学級認定となりました。その後も、就学相談委員会に2回掛け合いましたが許可は下りず、小学校1年生のときから今現在もずっと地域の学校の特別支援学級に通っています。

 

障害の特性を考慮すると、集団に合せなければならないことも多く大変なことも多いはずです。

 

そうした自分の体験や経験から得た視点なのか、世の中にはいろんな人がいるよねと俯瞰的なことが多いなと思います。障害を抱える人に対しても、怒っている人に対しても、外国籍の人に対しても、本当に公平な態度だなと感じることが多いです。

 

また、自分自身に「特別支援学級」という特別な場所があることも誇らしく思っていて、多様な中のひとりであることを理解している前向きさに親である私が救われています。

対応が大人

基本として、子どもは不満や怒りを感情で表現することの方が多いです。「怒る、ふてる、手が出る、すねる、泣く」など。

 

次第に成長して「ツラいのは自分だけじゃない」「感情を人にぶつけても誰もメリットがない」と気付いて(気付かない人もいますが)、違う方法で気持ちを処理しようとします。

 

息子は、子どもなのにそうした感情的な表現が少ないなと思います。家庭内での話ですが「今少し距離を置きたい」などと、策を自分でとることができます。子どもにしては立派ではないかと、思うところです。親ばかだろうか…。

 

もちろん自閉症という障害特性が邪魔をしパニックになってしまうと、衝動を抑えることができないケースもあります。ただ、パニックが落ち着けば、「自分にも落ち度があった」または「今回は、自分には落ち度はなかったと思う」など、振り返りをしています。

 

多くの人が大人になってから身に付ける「イライラするときもある」「感情を人にぶつけても誰もメリットがない」ということを既に身に付けているようにも感じます。

困っている人に優しい

公共の場で娘がパニックになったときに、寄り添ってくれる人もいれば、見て見ぬふりの人、どう対応すればいいのか分からないままの人、舌打ち・白い目・ときに怒る人もいます。

 

さまざまな対応に対して、私がお礼を伝えたり、後で泣いたり、謝罪したりしてきた姿を誰より間近でみているせいでしょうか。

 

困っている人は助けたいと思っているようです。車椅子の方に手伝っていいものかどうか声をかけるのは、私には少し勇気がいることですが、息子は躊躇しません。「押しましょうか?」と。

 

断られるとドギマギはするようですが「今は手伝いは必要ないんだね」と切り替えも早く、スーパーの入り口にある盲導犬のマークを見ると「ここはみんなに優しい店だね」と話しています。

 

街の看板や標識に対しても資格支援と捉えて「耳が聞こえない人にいいね」などといっています。

 

母と姉との3人暮らしの中、多くの人に助けられた育成歴を通して「周囲を見渡す眼」を学んでいるのかな、と思います。

お金を稼ぎたい意欲がすごい

離婚前の我が家は、わりと裕福に育児ができていたと思います。元夫の給与だけで、困ること無く暮らせていましたし、私も専業主婦でした。

 

子ども達に「我慢」をさせることも少なかったように思います。反対に、日頃気持ちの面で我慢させることが多い息子には「欲しい」ものを、何かをキッカケに手にできる環境が作れていました。

 

想像はつくと思いますが、離婚後はそうした環境が一遍。手持ちのお金の変化について、説明もするようになりました。「今あるお金」を、3人で暮らすために使っていくことが最優先となること、と。

 

そんな息子は、小学生にして「どうやったら稼げるのか」に興味津々です。

 

学校に長く通うよりは「早くビジネスに飛びついた方がいいのではないか」「人気者になってお金持ちになるためには、どうすればいいのか」など、子どもとは思えない論議を求められるとドキっとしますが、素敵だなとも思います。

 

世の中お金が全てではないですが「お金で暮らしが変わること」を、自ら体験したからこと考えれるのかもしれません。

 

息子が話してくれた「アフリカの子ども達は、親の代わりに働いているんだって…」から展開される私たち親子の会話はこちらから。(noteに飛びます)>>>ひとり親の元で育つ息子は「稼ぐ」に貧欲…でもアフリカの働く子どもをみて…

何でも許してくれる

上述したように、自閉症という障害が邪魔をして「パニック」になり火がついてしまうと、衝動を抑えることができないケースもあります。

 

友達との喧嘩で「絶対に許さない」といって帰ってくることもありますが、時間が経つと「やっぱり、許そう」「ずっと怒っていても、時間がもったいない」と切り替える姿は、私にもとても良い影響を与えてくれます。

 

また、親として失敗だらけの私についても「謝らなくてもいいんだよ」「誰でも失敗はあるから」といって、いつも許してくれます。

 

「許されないこと」の苦しみを理解した人間の発言だな…と思っています。

親の離婚が、子どもにどう影響を及ぼすかは、人それぞれ

一般的に、家庭環境の複雑な家の子は「なにか闇をかかえている」といわれることが多いです。問題があると「やっぱり、そうした背景があったんだ」と、むりやり理由に繋げられることもあります。

 

しかし息子の成長をみていると、ここから急激に悪い方に向かうとは思えず、一般論はあくまで一般論なのかなとも思います。

 

個人的に感じるのは、親の離婚で子どもがひねくれるかどうかは、人それぞれ。

 

息子の場合は、幼いころから障害者の中で育てて貰ったことや姉も障害を抱えていたことなど、さまざまな経験により視野を広く持つことができた。そのことで「社会には正しい答えなどない」と、人生の早い段階で理解できたことが、今のところ良い方向にむかっているのではないかと思います。

 

「親バカ」かな。でも、そう信じて見守るようにしてる。

まとめ:【親の離婚で子供はグレる?】重度ASDの姉と過ごす、ASDの息子の成長

親の離婚で、子どもはぐれるのかどうか…。

 

確かに親の離婚は、子ども達を傷つけたことでしょう。ただ「親の離婚によって、子どもがダメになる」と、いい切ることはできないと私は感じています。「どう生きていくのか」「何を学んでいくのか」などといったさまざまな要因で、人はいい方にも悪い方にも転がるのではないでしょうか。

 

今日は、ここまで。

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