【読本コラム#13】なぜ日本人男性だけが、国際線飛行機の中で冷たいのか

ここ10年乗っていませんが、国際空港が大好きですし国際線の飛行機も大好きです。

 

多種多様な文化や人種の人たちが行き交っているし、何だかエネルギッシュ。夜空を飛ぶ飛行機の窓から見える景色や、自分の下に雲がある感覚。

 

それなのに何度搭乗しても、違和感を覚えることがありました。離陸前の乗客が機内に持ち込んだ手荷物を座席上のシートに詰め込むとき(または降ろすとき)、外国人男性は直ぐに立ち上がって手伝ってくれます。中には立ったままみんなが詰め込めるまでサポートしている人を見かけるときもありました。

 

外国人男性は「レディーファースト」。私も最初はそうだと思っていましたが、あちこちの国を歩いているうちに、もしかしたら理由は違うところにあるのかもしれないと感じるようになりました。その後、子どもを授かり育児をする中で「やっぱり」と、その理由の神髄を得た気になりました。

 

それは、日本人は「知っている人」には声をかけるけれど、「知らない人」には声をかけない文化だから。つまりは、知っている人知らない人との境界線が濃ゆすぎるからです。この2者を分けて考える人種なのです。

 

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多くの国では「知らない人」に声をかけるのは普通のことだし、知人と他人境界線が薄い。※その代わり、自分と他者の境界線は濃ゆく、その特色は育児にも反映されています(これはまた後に記事にしましょう)

 

例えば、日本で知らない人に道を尋ねるとき、あなたならどうしますか。

 

私なら「時間がありそうな人」「尋ねやすそうな人」を探した上で、声をかけます。そんな人多いのではないでしょうか。声をかけるときも「すいません」から始まり「申し訳ないのですが」や「お時間ありますか」と確認を取る人までいる。

 

断られた場合も「すいませんでした」と、こちらが謝罪。教えて貰えたあかつきには「本当にありがとうございました」と深々と頭を下げる。まるで「道を尋ねること」が、とっても悪いことみたい。

 

海外では「○○の場所知ってる?」「知らない」「オッケー」とか「○○の場所知ってる」「あの曲がり角の先だよ」「ありがと」と、知らない人に声をかけあう人だらけだったなと思います。

 

オーストラリアに居るときは、道をきいただけで「どこ行くの?」と、軽く世間話が始まることもよくありました。

 

これは、それぞれの国が抱える文化の違いで、良いも悪いもない。

 

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我が家の近くには、東南アジア人やブラジル人が多く、家族ぐるみで仲良くして貰っているので世間話をすることもよくあります。

 

多国の方々は口を揃えて、日本人の謙虚さと国の安全さは最高峰だと言ってくれます。店員までも優しくて驚くそう。それに、自然災害や震災が起きたときも皆が協力し合うのにもビックリらしい。多くの諸外国では、ここぞとばかりに暴動と犯罪がおこるのが普通だとか。(そうでないところも多そうですが…)

 

一方で、日本人個々の冷たさも指摘されます。社会が子どもに冷たい、男性が女性に冷たい、若者がお年寄りに冷たい、お年寄りが社会に冷たい、と。詳細を聞くと「そうだよね」と思わされることばかり。

 

たしかに諸外国に行くと、多くの大人が子どもの鳴き声にも癇癪にも寛容。子どもはところかまわず泣くのが当然として受け止められてる。子静かに過ごしたい大人たちは、お金を払ってそういうレストランを選択します。

 

日本人は優しいの?優しくないの?どっち?

 

日本人は優しいです。
そう信じたい。
優しくないのではなく、知らない人には声をかけない文化なのです。

 

10年前の私は、片手には息子の乗るベビーカー、片手には多動真っ盛りの自閉症の娘を連れて出かけることが多かった。本当に本当に毎日大変だった。公共の場で、娘と息子が同時に手に負えなくなったときも助けてくれる人は少なかった。横を通り過ぎる人は多いのに。

 

今振り返ると、知らない人でもいいから、買い物の重い荷物を持ってくれる人がいたら本当に助かった。小さな段差でベビーカーを引き上げてくれる人がいたら本当にありがたかったはず。

 

一家族単位の少なくなった現代。
ひとり親の多い現代。
発達障害っ子の多い現代。
高齢者を支える若者の少ない現代とこれから。

 

女性より筋肉があり背の高い男性が、女性の肉体的サポートをする。
心が弱っている人を、元気な人が支える。
五体満足の自分が、身体に障害を抱える人を助ける。
大人が子どもを助ける。
若者が高齢者を助ける。

 

知らない人にも声をかける風趣が、日本にも舞い込まないかなと個人的に感じています。助け合うのは「当たり前のことだよね」と言える社会になるといいな。

 

コロナ禍が終わって、国際に乗ることがあれば「日本人男性が、堂々と女性の手荷物をサポートする姿」を多く見かけたいなと願っています。

 

今日は、ここまで!

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