【自閉症の娘と母子分離③】施設と学校の見学に行ってきました!

私は自閉症児2人のひとり親をしています。

 

娘は特別支援学校の小学6年生、息子は特別支援学級の小学4年生。

 

春先から娘の精神状態が悪くなり、娘が多くの苦しみを抱えたことをキッカケに家族も崩壊し始めました。結果として娘は、精神科病院へ入院し現在は「生きる力」を付けるために母子分離の提案を受けています。

 

母子分離に課題が多く「娘は転校・大幅な引っ越しが必要」となります。私もまだ決めきれてはいない感情がある中、転校予定・入所予定の施設の見学へ行ってきました。

 

今回は、そのときのことを書き綴りたいと思います。

施設と学校の見学に行ってきました!

娘の施設入所先・転校先へ見学に行ってきました。(娘と息子が学校へ行っている間)

 

我が家から、バイパスと高速を駆使しても片道車で2時間、往復約200キロ…疲れました。

 

「なぜ、こんなに遠くまで?!」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、近場に宿舎の空きがないからです。詳しく理由を知りたい方は、以下の記事も合せてご覧ください。

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車は3者別々でしたが、見学メンバーは

  • 相談支援専門員
  • 特別支援学校の学年主事
  • 私(母親)

合計3名

 

行動スケジュールは

  • 8時半ー自宅出発
  • 10時半ー入所施設到着(宿舎見学と説明)
  • 12時ー各自昼食
  • 13時ー転校先の特別支援学校の見学
  • 14時過ぎー現地出発(帰路へ)

自宅へ到着したのは16時過ぎで、炊飯器だけセットして子どものお迎えへ

 

※前提条件として、入所先である市の人口は、現在住んでいる市の人口の1/3以下なので、子どもの数は少ないですし、周辺の雰囲気もかなりのどかな海辺の街です。他県からサーファーなども訪れるため綺麗な海が広がっていました。

 

詳しく解説します。

入所先の見学

まずは、入所先施設(これからの生活の場)見学へ。建物自体は新しいわけでもないですが、リフォームも何度か行われているのか「古い」と感じることはありませんでした。

 

我が家の近隣の宿舎はコロナ禍によって見学もできないために、比較は出来ませんので私の主観と説明頂いた事実に基づいてお伝えします。

 

宿舎の情報を纏めておきます。※あくまで、娘が入所する宿舎の情報として参考にしてください。ただ多くの宿舎が生活ルールなどは似たり寄ったりの状況だと伺いました。

【暮らし編】

現在入所者は何人ですか? 定員30名のところ、利用者の合計22名で
・未就園児2名
・小学部7名
・中学部8名
・高等部7名
(内、女子4名)
宿泊利用だけの施設ですか? 放課後デイサービスも併用していますが、建物が仕切られており、入所利用者と混ざることはほとんどありません。
職員は何名ですか? 37人で遅番と早番があります。
早番は、朝食時や学校への送り出しのサポート。
遅番は、放課後~就寝までの対応をします。
当直者は、男子棟と女子棟に各1名ずつで合計2名です。
学校へはどうやって通うのですか? 地域の学校の子供達は歩いて通います。
特別支援学校の子供達は、ここからスクールバスで10分かけて通います。その際、運転手以外の介助員も同乗します。
食事について みんなで食堂で食べます
入浴は? 男女別のお風呂で、順番に入ります。介助が必要な子は支援者がサポートします。
洗濯は? 洗濯室の業務用洗濯機でで職員が行います。
畳んで各自のかごへしまうところまでを職員が行い、児はそれを自分の部屋へ持っていってしまいます。高等部になると、自立訓練のために各自洗濯機が用意されていました。(宿舎のもの)
部屋はどんな感じ? ベッドルームまたは和室。備え付けはクローゼットと、学習机と椅子、棚がひとつありました。6畳程度だったように見えました。
服薬は? 児に合せて、支援者が管理。
看護師も常駐。
部屋以外にはどんなところがあるの? ・食堂
・遊戯室(トランポリンやボール、卓球台などあり)
・居間(広めの部屋にソファーとテレビと録画機)録画は各自予約して、順番が決められ喧嘩にならないようになっていた。
・漫画、読書ルームあり(貸出可能)
・プールあり
・散髪室あり(家族が来てカットしてもOK)
個人的なものは、持ち込めるの? 高価なものは、支援者が管理して、部屋で決められた時間利用する。
(※1)
・本やノートなどは、部屋で自分で管理
遊戯室や居間など人混みが苦手な子は配慮があるの? 自分の部屋で過ごしたり、支援者と個別で過ごしたりする。
休日は何をするの? ・多くの子は本を読んだり、テレビを見たり、大部屋で体を動かしたりしている
・季節ごとのイベントがあったりもしたが、現在はコロナ禍でなし。
・誕生日のときなどは「特別」として、支援者と買い物に出かけることも設けている
個人でお出かけは出来るの? (※2)
散髪などは? ・散髪室があるので、親が来て散髪する人もいる
・親と外出して散髪に行くことも可能
・支援者と出かけることは難しい

(※1)タブレットなど高価なものは、支援者が管理し時間を決めて自室で利用。

例えば、娘はポータブルDVDプレーヤーが大好きだし、余暇時間を過ごすのも苦手だし、集団の中で暮らすの苦手。その場合は、ポータブルDVD持ち込み可能で、同上の管理方法となるそうです。

(※2)制度を知らない私が驚いたことの一つでもありますが…

「施設入所」をすると、移動支援は使えなくなるそうでう。要は施設入所と移動支援の併用は不可。

具体的には、私が住んでいる自治体では休日などにタグをぶら下げた支援者と障害児がともにお出かけをしている姿を街中で見かけるのですが、入所することでそうした「移動支援」が利用できなくなる。

お出かけが好きな娘にとって、休日に「移動支援」を利用してそうした過ごし方が出来るといいなと思っていたのだけれど、不可能らしいです。(なぜ?!)

 

移動支援について詳しくは、以下の記事も合せてご覧ください。

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【金銭面・親の介入部分】

お盆やお正月は閉鎖されるのですか? 年中、開所しています
帰省時は、家庭の都合に合わせていいのですか? 大丈夫です。
たとえば、盆中は宿舎ですごし、その後の夏休み2週間を自宅に帰省なども可能。
児童手当は宿舎に振り込まれるようになるそうですが、何に使われますか? 注意)宿舎によります
ここの宿舎は、利用時の口座に貯蓄していき、対処時に返金するようです。
宿舎日はいくらかかりますか? 親の収入によります(※3)
日常的な食事代はいくらかかりますか? 親の収入によります(※4)
その他親が支払うものはありますか? ・サイズアウトした服などは実費で購入して持ってきてもらうことになります
・生理用ナプキンや、歯磨き粉、はぶらしなども、基本として生活用品も購入・もちこみとなります

(※3)(※4)の手当てや、上限額についてや、宿舎に我が子が入所することによるひとり親手当の支給・特別児童扶養手当については別記事でこのシリーズ内で近日紹介したいと思います。今しばらくお待ちくださいませ。

特別支援学校の見学

特別支援学校の見学では、転勤によって移動となった以前お世話になった教職員などの方に会い、娘の顔の広さを再認知しました!

 

街の規模と関係しますが、学校自体が現在の学校に比べてとても小規模でした。現在の特別支援学校は小学部だけでも100人近くいますし、分校も点在していて大きな行事のときは一緒に参加となります。転校後の特別支援学校は小・中・高等部全部合わせて100名程度と、とても小規模。

 

学年によっては、4年生と5年生が一緒に学んでいるクラスなどもありました。義務教育ですし、県立学校で「県」が指揮をとっているというのもありますが方針自体は大きく変わらず熱心な対応が見学の時点で分かりました。

 

外的環境で感じたのは、転校後の学校はめっちゃのどかで自然がいっぱい…学校から(少し小高い丘の上にある)海が見張らせて素敵だったのが印象的です。ちなみに2008年~2009年私はこの町に2年間住んでいて、娘も0歳児をここで過ごしました。

【母子分離】施設入所・転校する場合の課題3選

特別支援学校の子が、宿舎入所・転校をするのは手続きも一筋縄ではいかないようです。

 

一般的な子が「転校します!」といって、市で手続きして「完了」とはなりません。

 

大きく分けて、以下の3つの手続きが必要となります。

  • 転校手続き(申し送り含む)
  • 福祉の手続き
  • 医療の手続き

詳しく解説しましょう。

転校手続き

学校間の転校手続きは、学校という集団の中での娘をよく知る「職員同士」で申し送りをしたり、間に児相が入ったりしての連携がとられます。

 

理由としては、「どの程度の配慮が必要な子なのか」「どのような教職員と人数の確保が必要なのか」といった申し送りが重要となります。引っ越す当事者のためにも、既存の生徒のためにも、働く側のためにも話し合いと申し送りがポイントとなります。(親は介入不要)

福祉の手続き

現在利用している放課後デイサービスの解除や、受給者証の変更・新しく入所する施設への申し送りは私自身と相談支援専門員が行います。入所先施設とのやり取りは、直接親が行うわけではなく、制度の部分では「相談支援専門員」が多くの手続きを踏みます。

 

なぜなら、福祉の制度は複雑で親は理解できていない部分も多いため。

病院の手続き

医療の手続きについてですが、表にまとめてみましたのでご覧ください。

病院の種類 状況 備考
精神科(パターン①) ・現在の病院からの移転はなし
・その代わり、現地の精神病院にも紹介状を書いてもらい、いざというときの対応の場としてもらう
【メリット】親が医者と、過去の関係を保ちつつ、継続できる
【デメリット】薬を届ける必要がある
精神科(パターン②) ・現在の病院からの移転あり
・宿舎居住区域の精神科に、診察から全てを移行する
【メリット】利用者の近い場所に、娘のことをよく知ってくれている医者がいるために安心
【デメリット】
・遠方の場合おやの負担が大きい
・また、一からの関係構築
その他の内科や歯科・眼科 必要が応じた場合には、現地の病院へ宿舎の支援員と通うこととなる

 

なぜ、こんなにも施設が少ないのか

上記までは事実を述べたのみですが、以下は障害児育児をしながら頻繁に感じることで、「なぜ、こんなにも支援が足りないのか」と、常々疑問です(いえ、不満です)。

 

障害児育児に限りません。働きたいお母さん達は、空きがあると言えばどんなに遠くても空いている保育園に入所させる。上の子と下の子が別々の保育所という方もいらっしゃいます。

 

私も同じで、放課後デイサービスが空いていると言われれば、どんなに遠くても入所させる。兄弟の入所先が違うことも、曜日ごとに通う場所が違うことも当然とされている支援児達。

 

当然とされているのだから、母親たちは「施設の空きがある」といわれたら、どんなに遠くても求めて行く羽目になる。

 

今回の母子分離は、その極みです。「生きる力をつけるため」に娘は100キロも離れ、誰も知った人がいない街に12歳で旅立つ娘。精神障害を抱えていて、人一倍不安の強いこの子が1人で引っ越すの?定型発達児でも難しいことを自閉症児が?そして、親が断腸の思いで?

 

親としては選びたいよね。保育所だって幼稚園だって、放課後デイサービスだって、大切な我が子を長い時間任せるのだから選びたい。「空いてるから入所」じゃなくて「ここがいい」と選びたい。

 

子どものためのサービスも、福祉のサービスもどんどん増え、公的機関・福祉機関がいくつも建設されている。いくらサービスや預かりの場が増えても、疲弊し続ける母親が多いことに私は疑問しかありません。

 

労働者・雇用・仕事を増やし続けて、経済を回すため…そんな「国の繁栄のために人民がいるのではありません。個人の幸せあって、その上にいい国が出来上がる」。私は日本が大好きですが、常にそうしたところに「おかしいでしょ」と感じて暮らしています。

 

長くなったので、今日はここまで!

▼【自閉症の娘と母子分離】シリーズ①と②はこちら▼

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 【自閉症の娘と母子分離②】親として伝えることがあるのならば「一日一生」

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