障害を抱える子|親亡き後のために「エンディングノート」を作ろう

ひとり親をしながら、自閉症児の子ども2人を育てていると「自分が死んだ後のこと」が常に不安として付きまといます。

 

「子どものために、お金を残す」という声もよく聞き、お金も物凄く大切です。ただ、私の個人的な意見としては「お金」よりも「誰かの手」「誰かの支援」といった繋がりも、お金と同じほど大切だと考えます。

 

その繋がりを関係者・支援者と一緒に考えたり、残して繋げていけるものが、終活に活用されているエンディングノートではないかと私は考えます。

 

今回は「障害を抱える子」の「親亡き後」について、自閉症児にとって「誰かの手」「誰かの支援」を繋げていくためのエンディングノートについて解説します。

障害を抱える子の親亡き後のために「エンディングノート」を作ろう

「終活」が流行りだしたために「エンディングノート」も良く出回るようになりました。

エンディングノートとは、自分の人生の週末期へ向けて
「お墓のこと」「介護のこと」「葬儀のこと」「遺産のこと」などを書き残し
「自分の希望や気持ちを残された家族へ伝えるもの」「自分の死により残された家族が困らないように」と、備えるノートのこと。

 

私もぜひ親には書き残しておいて欲しいと思っています…。

 

そんな、エンディングノートですが「自閉症の子にとって・自閉症の子をもつ親にとって」のエンディングノートは一般の方むけのエンディングノートとは大きく違いがあります。

 

一般の方向けのエンディングノートは上述したように「お墓のこと」「介護のこと」「葬儀のこと」「遺産のこと」などを書き残していくものですが…

 

自分のしてきた障がいのある子へのケアを誰かに託していくもの。
そして親の気持ちを伝えていくもの。
何より大切なのは親亡き後の我が子が困らないように支援の方々に繋いでいくもの。
EX:お金、資産、口座、支援、支援についての受給できるもの、更新してもらう手続き関連

とても大切なものですよね。

続いては「障がい児のエンディングノートを作るにあたってまず知っておきたいこと」について詳しく解説していきます。

障害者:エンディングノートを作るにあたってまず知っておきたいこと

 

障がい者のエンディングノートを作るためにまず知っておきたいことがこちら。

  • 親が心身ともに健康なうちから作り始める
  • 支援者の協力を得ながら作る
  • 定期的に何度も見直す

解説していきたいと思います。

親が心身ともに健康なうちから作り始める

親が心身ともに健康なうちから作り始めることが、とても重要になってきます。

主な理由は、以下。

  • 年齢を重ねると、役所や事業所に行き情報収集や手続きをするのが大変になる
  • 年齢を重ねると、判断がしづらくなる

「まだ早すぎる」と思ううちから作ることで、判断力においても作成スピードにしてもスムーズに取り組むことが出来ます。

 

そして、我が子の成長と共に修正をかけていくときも「これからの支援」についての判断材料となります。それに、エンディングノートをつくることで、これからの残された育児の時間と向き合うことができるようになるのが大きなメリットです。

支援者の協力を得ながら作る

障がい者のためのエンディングノートは、親一人で書けることと支援者の協力を得ながらしか書けないことがあります。

  • 住所や育成歴について
  • 本人の特性
  • 本人の家での過ごし方
  • 支援方法や関わってきた支援事業所
  • 薬など医療にまつわる事
  • 親の遺産や、子どもの財産について
  • 親亡き後の希望

 

  • 住居
  • 就労
  • 資産の手続きや配布方法
  • 支援の引継ぎ
  • 手帳や公的なサービスの申請、更新について
  • 公的に免除・受け取れるお金  など     

 

親がエンディングノートに「障害者の家での暮らし」を、書き残すことで今まで支援者が介入することが出来なかった、自宅での過ごしを共有することができます。

それに、支援者と一緒に考えていくことで、親だけでは決めることのできない障害者の住居や職場などを決めていく道筋にも繋がります。

 

定期的に支援者同士で、エンディングノートを手元に話し合うことで改めて気付くことも多いはずです。支援とは、引継ぎや情報共有がとても大切です。引継ぎや情報共有をきちんとすることで、支援者も支援される側の自閉症を抱えた人も過ごしやすくなっていきます。

定期的に何度も見直す

住んでいる自治体の新しい支援サービスが開始されことや法改訂されて福祉の状況がかわることも多いものです。

 

国の制度が変ったり、新しいサービスが提供されたのならばそのこともエンディングノートに取り入れていく必要があります。

 

定期的に見直して、エンディングノートを改訂していきましょう。

実際に何を書いて行けばいいの?

 

実際に何を書けばいいのかを悩む人も多いと思いますが、以下を参考にしてみて下さい。

 

  • 本人の基本情報(住所、生年月日、本籍地など)
  • 本人の性格について(得意な事、苦手な事など)
  • 障がいについて(食事、睡眠、薬の有無、パニックの有無、支援方法)
  • 個人情報(障害者手帳、携帯電話、各IDやパスワード等、医療保険、貯蓄口座)
  • 支援機関、医療機関、利用サービス
  • 就労場所、就労希望場所
  • 成人後の住まい
  • 財産、遺産、不動産
  • 連絡先

 

※これ以外にも、まだまだ出てきそうなので思い出したら追記していきたいと思います。

保管方法

エンディングノートには、多くの人に見られてはいけない重要な暗証番号やパスワードもあるかと思います。

 

支援児のことを思えば、共有しておくべきなのだけれど、公開したくないような親の資産や不動産の情報もあります。おおやけには公開はできないのだけれど、誰かに知っておいてもらわないと困るものがありますよね。

 

そうした場合は貴重な情報は、こうした管理方法があります。

  • 銀行の貸金庫に預ける方法
  • メモリースティックなどの外部データーに変えて別で保管する方法
  • 信託を利用する

 

そうした保管方法についても、親がまだ若いうちから調べていくきっかけとなります。

自閉症児の為のエンディングノートをつくる醍醐味

障がいを抱える子にとってのエンディングノートは、親一人で作っていけるものではありません。

 

情報確認、支援者との情報共有を何度も重ねて作っていくものです。

 

親一人で考えず、支援関係者全体と情報を共有しながら作っていくことで気付くことがたくさんあります。

  • 数年先のこの子には何が必要なのか?
  • 親として今できる事は何なのか?

エンディングノート作成を通して、今だけではなく数年先の未来を考えながら子育てをしていくことも可能になります。

 

障がい者にとっては、親亡き後にまだまだ長い人生が待っています。他人に支えられながら生きていく人生です。

 

冒頭でお伝えした個人的な意見ですが…

お金もとても大切ですが
私の個人的な意見としては、お金よりも「誰かの手」「誰かの支援」の方が大切だと思っています。

障がいのある子にとって、「誰かの助けの手」や「誰かの支援」はお金と同等…もしくはそれ以上の価値があるものだと思っています。

「助けの手」と「自立」なんて正反対と思う人もいるかもしれませんが、助けを求めれる場所が多いということそのものが自閉症の人たちにとっては「自立」に繋がっていくのだと思っています。

 

それを実現するためになるべく早くエンディングノートの作成を始めれば、障がいを抱える子の将来についても、障がいを抱える子の親にとってのこれからについても、ビジョンが見えてくるのではないでしょうか。

 

そうしたことを知ることができるのがエンディングノートの作成の醍醐味なのです。

個人的にまとめます

 

エンディングノートは、親亡き後の子どものために…とお伝えしてきました。

もちろん、そうなのですが、書きながら「+α」で得れるものとして「親と子の自立への思いを確認できる」という価値を秘めています。

どういうことかといえば、私も障がい児の親として「早く自立して欲しい」と思う反面、支援者の手元に渡っていくときには「大丈夫かな」と心配になり「ずっと私が見届けたい」と言う気持ちがでてくることでしょう。

 

でも、そうした気持ちを抱いたままで育児をしていては、親にとっても子どもにとって良い状態とはいえません。

 

「私が見届けたい」「私が居なきゃ」という気持ちで育児をしていては、子どもは自立しにくいものです。自立できにくいように育ってしまえば、親が他界した後に一度に多くの負担を感じて苦しんでしまうのは障がいを抱えた本人です。

 

障がいを抱える子にとってのエンディングノートの作成は、親亡き後のことを安心して誰かに託すための大切なツールとなります。

 

今日は、ここまで。

 

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