【特本終活:障害者の親亡き後#5】お金編④:お金を管理する方法②「法人後見と日常生活自立支援事」

✔私は「終活ガイド上級取得者」であり、「小学生の障害児2人のひとり親」です

✔この記事は【特本終活:障害者の親亡き後】としてシリーズ化しています

✔今回は、5回目で「親が残したお金を管理して貰う方法」を紹介

障害者の親亡き後の「お金|残したお金を管理して貰う方法」の制度について、前回記事では「お金の残し方/お金を管理して貰う方法(成年後見制度)」を解説してきました。

 

成年後見制度は費用面でも手続きにおいても敷居が高いものとなります。そのため躊躇する人も多いのが現実。

 

今回は、その他の制度として「法人後見」と「日常生活自立支援事」を紹介します。誰かのお役に立てれば幸いです。

前回までのおさらい

障害者の親亡き問題はとっても不安になりますが、ざっくり要約するとポイントは以下の3つとなります。

 

  • お金
  • 住居
  • 困ったときの支援

※詳しくは、【特本終活:障害者の親亡き後#1】何をしていけばいいのか?!に記載してあります。

 

 

障がい者の親亡き後問題の「お金問題」は主に、「お金を残し方」と「お金を管理する方法」がポイントになります。図にすると以下のようになります。

お金の残し方(記事#3) ・遺言書
・信託 など
お金を管理する方法 ・成年後見制度(記事#4)
・日常生活自立支援事業
・法人後見

※「お金の残し方|遺言証書や信託」は#3でお伝えしました「お金を管理する方法|成年後見制度」#4でお伝えしました。

 

 

【お金を管理する制度(上図:赤字部分)】をもう少し細かく解説すると、大きく以下のように分けられます。

管理方法 種類 内容
成年後見制度 ・法廷後見
(後見・補佐・補助)
・任意後見
・財産管理として障害者本人の財産の維持と管理
・身上監護として、施設入所などの手続き手配
・法人後見
・日常生活自立支援事業
同左 ・日常生活に必要なサービスを、契約に基づき(施設利用・金銭管理など)サポートして貰う

 

「成年後見制度」は前回お伝えしたために、今回は、「法人後見」と「日常生活自立支援事」について、詳しく解説します。

法人後見とは?

最初に法人後見から解説しましょう。

Q : 法人後見とは?

法人後見とは社会福祉法人や一般社団法人、NPOまたは株式会社などの法人が後見人となってくれるものです。

 

障害を抱える子の後見は高齢者に比べて長期化するために、今後お世話になる(暮らすことになる施設や作業所)に後見を頼むことも選択肢のひとつです。

Q : 現在通っている施設でも法人後見が出来るの?

条件が整っていれば可能です。条件とは主に以下のようなものがあります。

 

  • 外部の専門家に関わって貰う
  • 後見監督人の選任  など

 

一定の条件を満たせば、子どものことをよく知っている施設が後見人となってくれる場合もあります。まだ、事例が少ないためにそのことを知らない職員の方も多いかもしれませんが、相談支援員の方などを通して聞いてみるといいでしょう。社会福祉協議会なども相談に乗ってくれますよ。

Q : 法人後見のメリットは?

  • 日頃から支援を行って貰っていることもあり、連携を取りやすく家族やその他関りのある施設と足並みを揃えやすい
  • 事業所の複数人の人と関りを持つために相談しやすい
  • 成年後見制度と比較し、担当者に不信感を抱いたときに、交代を頼める

 

Q : 法人後見のデメリットは?

デメリットは、メリットの反対の視点です。

 

チームとしてひとつの職場に後見を頼むこととなると、責任が曖昧になってしまう場合もあるかもしれません。また、何かの法的な問題が起きたときに、法的効力を持った専門家だと迅速に動けますが、地域法人でのチームでの対応だと遅れを生じる可能性も有りうるでしょう。

 

そして、あってはなりませんがNPO法人などだと財政的に経営が難しくなるケース・人手不足により長期的に引き継ぎが出来なくなる可能性もあります。

日常生活自立支援事業とは

続いて、日常生活自立支援事業についても解説します。

Q:日常生活自立支援事業とは?

日常生活自立支援事業は、日常生活に必要な福祉サービスをサポートするサービスです。

 

  • 対象者は「自分の判断で選択や利用・契約が困難な人」が対象
  • サービスの範囲は「相談支援・助言や情報提供・金銭管理」となり自立をサポートすることが目的

Q:日常生活自立支援事業と成年後見制度と何が違うの?(日常生活自立支援事業は条件付き)

日常生活自立支援事業と成年後見制度とは何が違うの?と思う方が多いために解説に併せて、図も作って置きましたのでご覧ください。

 

◇日常生活自立支援事業は、成年後見制度の縮小版と考えて貰っていいと思います(法律や制度の主体が異なる)

日常生活自立支援事業 成年後見制度
本人の判断能力 ・障害者本人の契約能力が必要 ・障害者本人の契約能力がなくても問題はない
判断能力の判定 ・専門員が判定
・専門員で難しい場合は、専門家による契約締結審査会で判断
・医師の診断書「後見・補佐・補助」の判定要
・診断書や鑑定書に基づき、家庭裁判所が判断
費用 利用毎に1000円~3000円程度 ・申し立て費用数万
・月額1万~3万円程度の報酬支払
・後見監督人がついた場合は更に1万円程度
支援者 ・生活支援員
・専門員(社会福祉協議会より)
・家族
・親族
・専門職
・法人
・市民後見人
支援者の決め方 社会福祉協議会が決定 家庭裁判所による選任
利用開始 社会福祉協議会などへ申し込みをし、利用者本人が契約 ・本人
・配偶者
・4親等内の親族
・市区町村長 など家庭裁判所に申し立て
支援内容 ・福祉サービスの支援
・日常的金銭管理
・重要書類の預かり
・財産管理
・身上監護
・法律行為 など
監視・監督・組織 ・契約締結審査会
・福祉サービス運営適正化委員会
・家庭裁判所
・成年後見監督人

 

・日常生活自立支援事業には、利用者が契約を自分で出来る判断能力が必要
・日常生活自立支援事業は、支援内容に制限・限りがある
・成年後見制度では、代理権・同意見・取消権といった大きな権利が支援者に与えられている

 

例えばですが、親が成年後見人となり子どもは遠くの施設に住んでいる場合などには、日常生活自立支援事業も併用することが出来ます。詳しくは、お住まいの地域の相談支援員や福祉課でお尋ねください。

Q:日常生活自立支援事業のサービスはどこまでやって貰えるの?

  • 福祉サービスの利用援助
  • 日常的な金銭管理
  • 通帳や重要書類の管理
  • 各種手続きのサポートやアドバイス  など

 

利用料金は本人の収入によって異なりますが、月額数千円で収まることの方が多いと言われています。

障害者の親亡き後の「お金の残し方」|結局どれが一番いいの?

障がい者の親亡き後問題の「お金問題」は主に、「お金を残し方」と「お金を管理する方法」があり、お金の管理する方法には主に以下の3つがあるとお伝えしてきました。

  • 成年後見制度(記事#4)
  • 法人後見(記事#5:本記事)
  • 日常生活自立支援事業(記事#5:本記事)

 

「結局のところ、どれが一番いいの」と思ってしまうかもしれませんが、私の主観としては「いつかは成年後見制度」が必要となってくると思っています。そんなに急ぐことも無いと思っているのが正直なところです。

 

そのために「法人後見」や「生活自立支援事業」のことを、我が子の相談支援員やかかわりのある支援者に少しずつ聞いたり、知見を手にしたりすることが大切だと考えます。

 

そして、「それまでのところの準備」や「親である自分が老いてきたときの準備」など具体的な課題の方が大切なのではないかと思っています。※こちらについては、次回記事で解説したいと思います。

まとめ:【障害者の親亡き後#5】お金編④:お金を管理する方法②「日常生活自立支援事業と法人後見」

今回は、親亡き後の障害者のお金の管理をしてもらう「法人後見」と「日常生活自立支援事業」をお伝えしました。前回の記事で紹介した「成年後見制度」と共に、障害者のお金を管理して貰う方法として知っておいてもらいたい制度です。

 

一度に全てを詳しく理解することは難しいですし、どれを選んでいくのかなど親としてとても難しい課題だと思います。大切なのは「のんびり出来ないけど焦らない」だと個人的に考えています。

 

私は、こうした知識を「【終活ガイド上級(1級)資格】」で習得しました。

 

今日はここまで。

 

 

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